2010年10月2日 クリーンエネルギー

 2010年10月2日のhttp://www.whitehouse.gov/photos-and-video/video/2010/10/02/weekly-address-solar-power-a-clean-energy-economyを訳してみました。

バラク・オバマ大統領の炉辺談話
2010年10月2日
ホワイトハウスにて

 私たち政府は、現時点でさらなる雇用を創出するためだけではなく、より強固な基礎の上に米国経済を再建するために、発足後20カ月以上も戦ってきました。国家としての米国の未来は、21世紀の雇用と産業が確実に米国内に根付くかどうかにかかっています。今日、雇用を創出する可能性を持ち、今後の成長でも大きな可能性を持つ産業はクリーンエネルギーをおいてはないでしょう。

 海外の原油への依存を終わらせ、風力や太陽光など新しいエネルギーを追求することの重要性は数十年前から議論されてきました。しかしその間、事あるごとにワシントンの特別利益団体やその同胞たちは発展を阻害していました。

 そのため米国は、年を追うごとに海外の原油にますます依存するようになりました。一般家庭はガソリン価格の高騰に振り回されてきました。製造業では多くの雇用が海外に流出しました。そして、企業が作り出す新エネルギー技術や高い技術を求められる職は米国ではなく中国、インド、ドイツといった国にあります。

 我が国の経済、安全、そして地球のためにも、この課題に取り組むことが重要だったのです。それゆえに、現在の政権が発足して以来、私たちの政府はクリーンエネルギー技術を推進する歴史的な責任を負っているのです。それは、2012年までに米国に何十万もの雇用を作るということです。省エネ型の窓を取り付ける工事請負業者の仕事があります。自動車用ハイテクバッテリー、電気自動車、ハイブリッドトラックを製造する工場労働者の仕事もあります。今後、我が国の再生可能エネルギー生産を倍増することのできる風力発電基地や太陽光発電所を建設する技術者や建設作業員の仕事があります。これらの仕事は未来を築きます。

 政府が立ち上げたクリーンエネルギー促進政策によって可能になったある新開発事業を例としてお話しましょう。ブライトソースという企業がこの10月、モハベ砂漠に革新的な新型太陽エネルギー発電所を着工する予定です。最先端の施設を建設するために動員される人員はおよそ1000人になります。建設が完了すれば、太陽光から変換されたエネルギーで14万世帯に電力を供給することになり、このような発電所としては世界最大の規模になります。中国でもなく、インドでもなく、カリフォルニア州に作られるのです。

 このようなプロジェクト、そして米国中で行われる他のプロジェクトを携えて、私たちは新しいグローバル経済の中で引き続きリーダーシップをとる権利を主張していきます。そして、私たちは米国の国民がクリーンな国産エネルギーを生産することを促し、それは海外の石油への依存度を下げ、将来の世代のために地球の環境を守ることにつながります。

 ところが、ワシントンにはこの促進政策の廃止を願う人たちがいます。実際に、先日共和党が発表した公約「米国への誓約」では、クリーンエネルギー計画へのすべての促進政策を廃止することが約束されています。現在進行中のものも対象とされ、そうしたプロジェクトに関わるすべての雇用、そして今後生み出されるであろう雇用も含めて廃止されるのです。

 それは、米国経済にとって無意味なことです。職を求めている米国の国民にとって無意味なことです。米国の将来にとって無意味なことです。過去へと後退し、クリーンエネルギー計画を廃止することは、我が国が中国など他国に対する競争力を失うことを意味します。それは、海外の原油への依存性をより一層高めることを意味します。また、経済情勢の厳しい時期において、切実に必要とされる雇用を捨て去ることを意味します。事実、この太陽光発電所の計画を廃止することは、およそ1000人の雇用を犠牲にすることになるでしょう。

 これが、今回の議論されるべき問題です。石油産業に利益をもたらしたものの我が国を弱体化させることになり、失策であったエネルギー政策に後戻りすることもできます。前途有望な産業が海外で設立されていた時代に後戻りすることもできます。そうではなく、新しい雇用や成長産業を追い求めることもできます。技術革新を促し、米国経済の競争力をさらに高めることもできます。私たちは米国にとって正しいのはどちらの選択肢かを知っています。私たちは、いつも行ってきた行動をとる必要があります。創意工夫を発揮させれば、もっと明るい未来へ向かって闘志を奮い立たせることができるのです。

 ありがとう。

http://www.whitehouse.gov/WeeklyAddress/2010/100210-DRWXPC/100210_WeeklyAddress.mp4
http://www.whitehouse.gov 内の動画と演説のスクリプトをもとに翻訳しました。
http://www.whitehouse.gov/photos-and-video/video/2010/10/02/weekly-address-solar-power-a-clean-energy-economy


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 Wiredの記事。http://wiredvision.jp/news/200902/2009021223.html