うれしいひなまつりを歌い続けていた理由

 3日を過ぎても、コメット君がずっと「うれしいひなまつり」を歌い続けていて、妙に気に入ったものだ思っていました。ついでに「ふえだいこってどんな太鼓?」という変な質問で笑わせてくれていました。コメット君の結論は、「2本の笛を両手で持って太鼓をたたくこと」だそうです。

 先日、もう修了式があったのですが、1年を歌で振り返るというコーナーで謎が解けました。3月の歌が「うれしいひなまつり」だったのです。そういえば、このところ凧揚げの歌も水遊びの歌も歌っていて、季節がめちゃくちゃになっていました。修了式に向けて、連日、歌の練習があったのでしょう。園児にけっこうきつい課題をつきつける幼稚園です。1年間を振り返る企画の他にも、楽器演奏あり、思い出の歌の斉唱あり、園長先生の話はむちゃくちゃ長い、ついでに母たちはいつものごとくベチャクチャ喋り始めるという、すごい修了式。

 こんな厳しい幼稚園なのにコメット君は1年間がんばり通したのだと、修了式のときは感激しませんでしたが、翌日になって洗濯した制服などを片付けながらしみじみと実感がわいてきました。まあ、いろいろありましたが、コメット君はびっくりするくらい成長しました。入園当時は、あれこれ心配してヘナヘナになっていた母も、大丈夫な気分になってきています。

 最初は、コメット君がお友達に意地悪するというので、その子のママに何か言われるたび、かなり真剣に悩んでいたものでしたが、時間とともにうまくいくようになりましたし、いや、言い換えると、かなり時間が経過するまで、わたしはコメット君をしっかり支えてあげられないまま問題がずるずると続いてしまっていて、結局子どもたちが自然に問題を解決するのにまかせる結果になったのですが。ただ、最近、別のママさんから、「すずめさんは、あんなこと言われてよく耐えられたね」と言われてびっくりしました。当時は必死で、そうは捉えていなかったけれど、客観的に見ても「よく、そんなこと言えるね」と感じる言葉を受けていたらしいです。わたし自身も、当時イライラがマックスだったので言動がトゲだらけだったとは思いますが、年のせいかエッジが足りなかったようです。コメット君はぜんぜん悪い子じゃなかったのに、そう思いこんで悩んで損しました。

 ときどきトラブルは発生するのですが、それでコメット君はジャイアン(の役回り)なわけですが、かあちゃんはどんと構えていましょう。